2016/09/10

Design Thinkingってなに?

 弊社サイト:www.usstreamline.com 



輸出・輸入には直接関係ないのですが、最近以下のビジネス本を読んでいます。


『Design Thinking: Solving Problems with Design Thinking: Ten Stories of What Works』
著者:Jeanne Liedtka, Andrew King, Kevin Bennett
出版:Columbia Business School Publishing


Design Thinkingは、日本は「デザイン思考」として訳されており、アマゾンで調べて見ると結構その関係の書籍も出回っていることが分かります。 Wikipediaによると、デザイン思考とは従来建築家などデザイン分野の人たちが適用している思考方法 で、データ・統計を元に理論を推し進めていく 分析思考と は異なったもの の捉え方として近年注目されています。といっても、デザイン思考は分析思考を否定する わけではなく、その弱い部分を補うものとして活用されて います。目指すところは直感・想像力と理論の融合なのです。


それではデザイン思考とはどういったアプローチなのか、以下に短くまとめてみました。


デザイン思考研究所編・訳の「デザイン思考5つステップガイド」によると、デザイン思考には次の5つの段階があります。


1. 共感
2. 問題定義
3. 創造
4. プロトタイプ
5. テスト


1. 共感


まず相手の身になってものを考えます。ビジネスでいうと 顧客の視点に立ってものを見ること。これは顧客だけではなく、同僚・ビジネスパートナーに対しても当てはまります。共感への3か条は、(相手を)観察する・(相手と)関わる・(相手を)見て聞くとなっています。要するに、相手の抱えている問題点・ニーズを相手の視点から探ること。


2. 問題定義


なぜ?を突き詰めます。何度もなぜ?と問いかけます。それまでの視点を忘れ、違った角度から物を見つめることも大切。「共感」で提示された問題点・ニーズをさらに明確なものへと昇華させていくのが、このステージでの目的。本当に解決しなければならない物事を発見することにより、解決策への道筋もクリアーになります。


3. 創造


「問題定義」で突き止めた「本当に解決しなければならない物事」への解決策を
模索(ブレインストーム)します。最初からひとつの解決策に絞り込むのではなく、「間違っている意見はない」を前提に色々なアイデアを積極に取り入れ、意見の活性化をはかります。選択可能なアイデアをどんどん押し広げるのがこのステージの目的。視点を変えてものを見る、既成の考えに捕われない、ルールは壊すためにある、などの姿勢がここでは生かされます。数多くのアイデアの中から、違う基準で判断したものを2、3個(例えば「最も実現可能なもの」「最も意外性のあるもの」「最も理想的なもの」)選択します。


4. プロトタイプ


プロトタイプといっても大げさなものではなく、手間暇かけず、取りあえずシンプルに作ってみます。例えば、折り紙で作ったモノ。スケッチでもよいのです。とりあえずは「創造」で得たイメージを、目で見て手で触れられる形にすることが重要。チームでロールプレイングを繰り返してフィードバックを得、最終的な解決策・プロダクトに到達するのに何が足りないかを模索します。早い段階で何度何度も修正を加えたりゼロから作り直したりします。常に顧客・ユーザーの立場から見て・考え・感じとり、プロトタイプを納得のいく形にまで練り上げていきます。


5. テスト


「プロトタイプ」で高評価の得られた解決策・プロダクトをユーザーに実際の環境で検証してもらいます。また、『共感」で行なったようにユーザーを観察し、適切な質問を繰り返し、問題点・ニーズをこれまでよりも一層クリアーなものにしていきます。フィードバックは謙虚に受け入れ、ユーザーの納得がいくまで製品に修正を加えます。


最終的な解決策に達するまでには、各あるいは全プロセスを何度も繰り返すことになります。何でもそうなのですが、やはり実を結ばせるにはくり返しが肝心ということでしょうか。デザイン思考は確かに実務面では輸出入に直接関係ないかもしれませんが、ビジネスの中で日々遭遇するチャレンジへの対処方法としては非常に有意義なものだと思います。


参考:


「デザイン思考」Wikipedia


『デザイン思考5つのステップ』 一般社団法人 デザイン思考研究所


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